Pioneer Kids Japan のめざすところ  代表より


初めてフィリピンを訪れたのは、2011年の春でした。 長男を連れて、タイへ旅行へ行った帰りに、立ち寄りました。 

その後、夏休みには母子4人でセブに3週間滞在し、その壮大な自然や、いきいきとした子供たちの様子を見て、翌2012年の春から、1年間のセブ母子留学に挑むことを決めました。  

いろいろな面において大きなリスクもあり、不安がないわけではありませんでしたが、結果的に子供たちにとって、私にとって、本当に有意義な日々でした。  

たくさんのジンベイザメと海でいっしょに泳いだり、山の中で崖から川に飛び込んだり、競ってサンゴ礁の中からニモを探し出したり、色とりどりの魚たちに囲まれて餌やりをしたり・・・「これは日本ではできないよね」という素敵な経験を、たくさんたくさん子供たちにさせてやることができました。 

日本に帰国しても、それらの体験は忘れることなく、我が家の子供たちの中にしっかり根付いていると思います。

 

海外体験というと、高校生くらいで海外デビュー、というのが一般的な認識かもしれませんが、年齢の浅いうちの海外体験は、偏見のない純粋な心で、大自然になりふり構わず飛び込んでいけるという利点もあります。

 

ただの専業主婦でしかない私は、育児で必死だった日々が長かったのですが、ようやく最近では、ふと立ち止まって、周囲を見回す余裕も少しずつ出てきました。  

よくよく見ていると、日本の小中学生、モノに恵まれ、学力に恵まれ、様々な意味で環境に恵まれている子たちが大半ですが、ひとつだけ、“惜しい、ちょっと足りていないんだなあ”、と感じる何かがあります。

それは、異文化体験。 ひと言でいえば、「自分の当り前が、みんなの当り前ではない」という事実を知る体験です。 自分と異なるものや異なる文化を持つ人とのお付き合い、なかなか苦手な子が多いと思います。

 

日本に住んでいる限り、学校と家とを往復するだけの生活を送っている限り、なかなか国境をまたいだレベルの異文化体験の機会を与えることは、保護者にとっては、とても難しいことです。  が、本当は、小さな異文化体験というのは、毎日の生活の中でもすでに起きていることです。 お友だちのおうちと自分のおうちのルールが違うこと、親友と意見が食い違うこと、学校の休み時間に何をしたいか、みんながそれぞれ違うこと・・・。 それらすべてが異文化体験ですね。  

しかし、時に、日本の社会は、多数派と少数派に集団が分かれるとき、自分たちと違うじゃないか、という理由でトラブルが起きます。 大人も子供もいっしょです。  

 

“みんな違って、みんないい”、なんて言葉がもてはやされる割には、実際には、「みんなと違う」何かが、少しでも「みんなと食い違う」「みんなより劣る」にふれたとき、日本では本当に痛い目にあうもので、違うという意味が、「みんなより秀でる」ケース以外、温かくは受け入れてもらえないのだなあ、としばしば感じます。

 

「クールジャパン」「ここがすごい日本人」などの、日本もてはやし報道がやたらと多い最近ですが、正直、私は手放しにもてはやすこともできません。 

日本の和の心が生み出す、美しく素晴らしい面や高い技術もたくさんありますが、その反面、子供たちがのびのびと成長できる環境を残していくために、まだまだ他の国や文化圏に謙虚に学ぶべき点もたくさんあると思います。 

 

自分たちと異なるものや文化とどのように付き合っていくか、そんな難しい課題を小中学生に突きつけるつもりはありません。 ただ、自分の当り前が常にみんなの当り前と一緒ではないこと、そしてこの広い世界には、いろいろな文化圏でそれぞれの「当り前」とともに、たくさんの人々が住んでいるということを、ぜひ若いうちに、

知ってほしい、知るだけでなく自分たちの体験として、その五感を通して体感してほしいのです。

そんな思いを込めて、Pioneer Kids Japan 「アジア学び旅プロジェクト」を立ち上げました。

 

スタディ・ツアーは、大学生のもの、という印象がありますし、わざわざ手のかかる小中学生を海外に連れ出すなんて、何かあったらどうするの、という批判の声も聞こえてきそうですが、それらのリスクは百も承知です。

ですが、それらのリスクを負ってでも、「私、冒険に行きたい!」と手をあげてくれているお子さんの意気込みに、そして、わが子に貴重な体験をさせてやりたい、というご家族のお気持ちに応えるため、あえて挑戦してみたいと思います。 その先に、未知の世界に出会い、感動したときの、子どもたちのキラキラした笑顔があることを、

いつも信じています。 

 

国際化が叫ばれる日本で、小中学生がメインで、単独で参加できる海外スタディ・ツアーがこれまでに存在しなかったわけ、それは安全上のリスクが高いことや、小学生は手がかかるという事実だけが理由ではありません。

これだけのプログラムを、安全対策を講じた上で実現するには、更なる条件をクリアすることが必要だからです。

今回、私の手を力強く引っ張っていただいている、三浦聖子さんの熟練したスキルと豊富な経験、人的ネットワークがなくては、とても挑戦できることではありません。

私が、現地に滞在した経験も、日ごろから子供たちや学校と関わっている経験も、活かすことができます。 旅の主役は、子供たちです。 自分たちで作り上げた旅である、という意識を持ってほしいですね。

 

 出発地である日本と、渡航先のフィリピン、両方での強力なサポート体制やそのほかの条件が本当に運良く整い、企画の実現にたどり着いたこと、感謝しています。 

まだまだ日本では数少ない試みではありますが、たくさんの子供たち、そしてご家族をはじめ、周囲の皆様に、新しい世界へのドアを開くきっかけとなることを願ってやみません。

 

どうか、ご支援、ご協力、そして今後に向けて、たくさんのアドバイスを賜れますよう、心からお願いいたします。

 

2015年11月

Pioneer Kids Japan 代表     田中 賀奈子


日本の小中学生のみなさんへ


このプログラムで現地セブのコーディネーターとしてご一緒させていただきます、三浦聖子と申します。

 

いま、家族とともに小さな島をあちこち移動しながら暮らす毎日、です。
「旅をするように暮らす」ーおもしろいですよ。

 

ここフィリピンの子どもたちの様子は、日本とはずいぶん違っています。
貧しくて満足に食べられない子、まともなお洋服が着られない子、もたくさんいます。

でもみんな笑顔です。       なぜでしょうか?

バナナやヤシの葉っぱの繁る道には牛やヤギがうろうろ。 

道ばたで売られるフレッシュフルーツ。
透明な海、サンゴのビーチ。 

夜には輝く満点の星。

自然と近い暮らしかた。     不便なこともたくさん。

でも、みんな、笑顔で暮らしています。   なぜでしょうか?

日本の暮らしと、何が違っているのでしょう?  

何がなくて、何があるのでしょう、、、?

いろいろ違いはあるけれど、違っているからおもしろい!
そして、何かをおもしろい!と感じる、ワクワクする心はきっとみーんなおんなじ。

それを全部、自分の目で、心とからだの「自分の」感覚で、確かめに来ませんか?

 

2015年11月

Pioneer Kids Japan  現地コーディネーター 

NGO  Go Share  代表                三浦 聖子 


" Pioneer "

“パイオニア” …開拓者、先駆者という意味のことばです。

この冒険の旅に出る君たちは、まだまだ社会の中ではちっぽけな存在かもしれなません。 

 

でも、思い切って日本の外に飛び出そうと、踏み出した一歩は、かなり大きい! 

 

そして、その一歩を踏み出すために振り絞った君たちの勇気は、もっと大きい!!

 

さらに、君たちを送り出してくれたご家族の愛情は、もっともっと大きいんだよ。

 

…そして、この旅を通じて、君たちが感じ、学んでくれるもの、

それは何にも換え難い、でっかいでっかいものであると、私たちは信じています。

いま飛び出そう ・・・・広い世界への扉を開けて。